子供の頃、家でニワトリを飼っていました。数匹いましたが、名前を憶えているのはこの二羽。「モスラ」と「クロ」。モスラはオスで白い毛、クロはメスで黒い毛。この両親には数匹の子供がいた。普段はオリの中にいますが、晴れた日は自宅の庭に放すのが日課でした。そしてその見張り番をするのが私たち子供の仕事でした。見張り番といっても庭に椅子を置き漫画を読んでいただけです。ある日自分が当番だった時、漫画に集中し過ぎて天敵の猫の接近に気付かなかった。ニワトリ達の突然の鳴き声が聞こえた時にはもう遅かった・・。猫は猛烈な勢いでニワトリに襲いかかり私がほうきで猫を追い払おうと思ったと同時にお父さんニワトリの「モスラ」は猫に突進していった。もみくちゃになりながら猫とモスラは遠くに消えてった。その間にクロと子ども達をオリの中に避難させ、すぐに「モスラ」を探しに行った。が、時すでに遅し。モスラは家の裏で息絶えていた。悲しかった、、。
後日庭に穴を掘りモスラを埋葬した。命を張って家族を守った伝説のニワトリ「モスラ」。
この名前は私が映画「モスラ」にちなんで付けました。後日知った事ですが、あの「モスラ」って強い「鳥」だと思っていましたが、あれ‟ガ”だったんですね。久しぶりに実家に寄ったのでそんな出来事を思い出しました。　　　おわり。

あみだ堂　能呂慎太郎